19.通学路の風景


  学校に行く時間って、大学生になってからずいぶんと変わった。今は、お昼過ぎに行くこともあるし、早朝もある。暗くなってから、行くこともある。同じ道を通って学校に行くのだけれど、朝・昼・晩とそれぞれが見せる風景は違う。

  朝。今日は、2羽の鳩が体を寄せ合っているのを見た。すごく、かわいくて、ほほえましい感じだった。2羽が、お互いを見詰め合っているようだったから。いいなぁー・・・なんて思った。朝は、空気が澄んでいてとても気持ちがいい。天気がいいなら、なおさら気分は良くなる。青空に吸い込まれてしまいそうだ。
  昼。世の中みんなが動いているんだ、という躍動感みたいなものを感じる。多くの車が行き交い、むっとする空気が私を包む。夕方になると、街全体が赤く染まっていく。少し、淋しい感じだ。電車の音が遠くから聞こえ、「どこか遠くへ出かけようか?」と、私を誘う。飛行機の音も、かすかに聞こえどこへ行くのだろうかと想像してみる。
  夜。ちょっと、怖い。狭い道だし、暗いし。小心者の私としては、あまり通りたくないのが本音なのだけれど、通らなければ帰れないという・・・。明るいところもあるんだけれど、明るいところほど怖いことが起こったこともある。学校の中は、そりゃ-もう怖い。山だし。かさかさと音がする。「なんだ、風のいたずらか」と、思うことにする。家への帰り道。明るい光の中では、家族連れや、恋人たち、友達、いろんな仲間が笑顔で話しをしている。おいしそうに、ご飯を食べている。そして私は、一人の部屋に帰る。

  朝が、一番好きだな。

  

 

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